クラシックデザイン住宅の素敵な外壁
(2019年03月18日)イギリスの住宅にはとても素晴らしいデザインがあります。特に古いフラットにおいては、特徴のある素敵なデザインが目に留まります。
イギリスの住宅では煉瓦造りの外壁が多く、また、コンクリートと煉瓦を併用した家もあります。木造住宅が少ない理由は、1666年にロンドンで起こった大火災と関係しています。当時ロンドン市街の木造建築物の約8割が焼失し、翌年に再建法「Rebuilding of London Act 1667」が定められ、建築物は煉瓦造りとされ、木造建築は禁止となりました。これによってイギリス全体で建築物が煉瓦造りに変わっていきました。
下の写真の住宅のように煉瓦が劣化してくるとペンキを塗って補強します。塗装業者へ依頼する人や自分で好きな色に塗る人もいます。
上の写真は1階と2階の窓の間にスレート瓦という屋根材を使って壁を装飾している住宅です。外壁の煉瓦をクリーム色に塗装し、スレート瓦の形状や色の経年変化を目立たせることで、デザインを引き立たせています。とても特徴のある素敵なデザインですね。
こちらの住宅は煉瓦造りの住宅ですが、煉瓦の外壁の上からモルタルを塗り、さらにヘラまたはコテでモルタルを浮き立つように付けています。煉瓦住宅の補強を兼ね合わせた斬新な外壁のデザインですね。下の写真の住宅も外壁にモルタルを使っていますが、コテで痕を付けた凹凸のデザインになっています。
こちらの住宅は、玄関まわりに鍵型のペイントをしたデザインが使われています。このデザインは古い住宅だけでなく新しい住宅にも使われていて、デタッチド・ハウス(一軒家)や、セミデタッチド・ハウス(1棟に2所帯が住む建物)には、建物の外壁に使われていることがあります。そして、こちらの住宅はフラットの一部ですが、全ての玄関欄間に同じデザインがあり、人の顔や花の彫刻が使われています。神殿を思わせる彫刻を採り入れた、豪華にデザインされたフラットです。
このセミデタッチド・ハウスは、総コンクリートブロック仕様と煉瓦×コンクリート仕様で建設されています。どちらの家も外壁の角を鍵型に縁取りしたデザインを使っていますね。このセミデタッチド・ハウスは、屋根が緩やかな切り妻の形状で、窓は出窓タイプではなくフラットタイプなので、日本にある住宅に一見似ていますが、外壁に使う材質や細部の塗装の仕方によってクラシック住宅の雰囲気が感じられます。
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