クラシックデザイン住宅で見つけたジョージアン様式
(2019年02月27日)イギリスで見つけたクラシックデザイン住宅についてご紹介します。こちらの住宅ではジョージアン様式と呼ばれるデザインが採用されています。玄関ドア上部にある半円型の縁取りや、玄関ドアの両側にある円柱、窓の上にデザインされている軒蛇腹のデンティルなど、豪華に装飾されたレンガ造りや石造り住宅がその特徴です。アメリカのジョージアン様式・南部スタイルと共通した特徴があります。ちなみにアメリカのジョージアン様式・南部スタイルとは、1715年~1780年にアメリカ南部においてが多く建設された、イギリスのジョージアン様式を採り入れてデザインされた住宅です。
こちらの住宅は2階部分の窓に軒蛇腹のデンティルを使用したジョージアン様式・南部スタイルと同じデザインを採り入れながら、玄関部分には中部大西洋スタイルに通ずるデザインが採り入れられています。ジョージアン様式・中部大西洋スタイルは、玄関ドアの縁取りに特徴があります。玄関ドア上部の欄間は三角型で縁取り装飾され、玄関ドアの両側には太い円柱が使用されています。中部大西洋スタイルは、17世紀末にアメリカ東部のフィラデルフィアに渡り街をつくり上げたロンドンの石工業者や建設業者が、ジョージアン様式の建築物をその地で建造したスタイルです。
ジョージアン様式・南部スタイルは、イギリスのサマセット・ハウスでも見ることができます。サマセット・ハウスはロンドンの有名な観光スポットで、歴史のある建造物の一つです。18世紀の貴族、サマセット公爵のお屋敷であったといわれています。現在は、政府関連のオフィスや美術・音楽などの文化施設、イベント会場などに使用されています。サマセット・ハウスの広場は夏には噴水が出るので、子どもたちの水遊び場になっています。また、冬には巨大なアイススケートリンクとクリスマスツリーが設置され、観光客はもちろん、地元の人達も多く訪れています。
ジョージアン様式の中部大西洋スタイルの歴史的建造物が、アメリカのフィラデルフィアのカーペンターホールに残されています。カーペンターホールは、フィラデルフィアの建設業者組合の本部が今でも使用している建造物で、人気の観光スポットにもなっています。イギリスの素晴らしい煉瓦施工技術がアメリカでも歴史的な遺産になっています。
この写真の建物は現在のイギリス・リバプールにある建売住宅です。この住宅は煉瓦造りとコンクリート造りを混合させたデザインで、古い住宅でもよく見られるスタイルです。写真の住宅が建っている一帯は、同じデザインで統一された建売住宅エリアで、その建物はみな窓枠や玄関がシンプルなデザインの住宅です。住宅の形態は、一つの大きな建築物に2~3所帯が住む構造です。写真の住宅はL字型に建物が建築されていて、玄関は正面に2つ、左横に1つあり、3所帯が住む住宅になっています。
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