クラシックデザイン住宅のフェンス・縦格子タイプ
(2019年03月25日)多くのイギリス住宅では家の敷地を区切るためのフェンスが設置されています。デタッチド・ハウス(一軒家)やセミデタッチド・ハウス(1棟2所帯住宅)、そして集合住宅であるフラットでも家の正面と裏側共に隣の家とフェンスなどで仕切られています。フェンスの種類は様々で、家の正面に使われているものは、主に鉄製の縦格子タイプやアンティーク調デザインタイプ、コンクリートのデザインタイプやブロックタイプ、石造りの塀です。家の裏側に使われているものは、主に煉瓦造りや木の板で作られた塀です。今回ご紹介するのはフラット住宅に多く使われている縦格子タイプフェンスです。
こちらの家はフラットです。フェンスは鉄製の縦格子タイプで棒先は丸くデザインされ、黒色で統一されたシンプルなフェンスです。
こちらの家は先ほど紹介したお宅と同じフラットにあります。このフェンスはアールヌーヴォー様式を取り入れたアンティークデザインフェンスです。アールヌーヴォー様式とは曲線を使って花や葉などの植物をシンプルにデザインしたものをいいます。イギリスではこのアールヌーヴォー様式を使ったフェンスが多く使われています。
こちらの住宅も先に紹介した2軒と同じフラットにあります。このフェンスも特徴のあるデザインが使われています。フェンスは鉄製の縦格子柵で、柵の上にはアールヌーヴォー様式を思わせるデザインの鋳物を使い、柵の中央部分にはアールデコ様式のようなデザインを取り入れています。そして縦格子がツイストされたデザインも特殊です。このツイストはアンティーク家具でテーブルや椅子の足に使われることが多くバーリーシュガーツイストと呼ばれます。アールデコ様式とは、直線や曲線で幾何学的な模様を装飾に使用した様式です。家具のデザインに多く使われていましたが、今では食器や服飾、貴金属など多くの分野で使われています。
こちらの住宅は、はじめにご紹介したお宅のフェンスと同じタイプです。フェンス自体は縦格子の鉄柵でトップの先端が丸い形にデザインされていますが、フェンスの先端をシルバー色にペイントすることで、装飾された素敵なフェンスになります。そして、フェンスの土台になっている煉瓦壁を途中で一段減らして段差をつけることでフェンスにも段差がつき、縦格子柵が区切られるので、柵を太い支柱でジョイントさせることで単調になりがちなデザインに変化をつけることができます。
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