冬場の住宅結露対策(5)【露点温度とは?】
(2018年01月30日)こんにちは、小林です。
結露をする温度について、昨日の話の続きです。
1回の換気によって下がる部屋の温度は、1.5℃~2℃です。
大きな温度低下は起きませんので、冬場はまめな換気をしたいものですね。
高断熱高気密住宅であって、熱交換型換気設備を備えているお宅でも過信せず、2秒程の換気はお勧めします!
さて今日は、室内の水蒸気が水となって現れるタイミングの温度についてお話をしたいと思います。
ある温度で水蒸気(10,000分の1mm)としていられる限界状態を、飽和温度と呼んでいます。
当然、飽和温度は気温の低下に伴って低くなります。絶対湿度10g/kgの空気が、室温22℃・相対湿度55%(室内環境としてはちょうど良い加減)の状態から、室温が10℃まで降下すると、水蒸気は飽和状態となり、水分となって出現します。
この時の10℃の温度を露点温度と呼びます。室温が10℃になっていなくても、10℃以下となった金属や冷たいものに室温22℃・相対湿度55%の空気が触れたときに結露します。
単層アルミサッシのガラスやアルミ枠部分に、結露はよく起こります。
この対処方法としては、室内に温湿度計を置いて、相対湿度を55%以上に加湿しない、窓が曇り出したら窓を開けて換気する、サッシを温める、などといった方法がありますが、サッシを温めるという事は実際には難しいので、必要以上に加湿しないことと、まめに換気するといった事が有効です。
寝る時に暖房を切って就寝される方が多いと思いますが、暖房を切ってからの室温を15℃位で止めれば、建物内部の表面結露は起きません(ただし、暖房OFF時に室温の降下を15℃で止める場合、それなりの断熱が必要です)。
次回は表面結露と内部結露の違いについてお話いたします。
関連記事
-
> (2018年02月23日)冬場の住宅結露対策(11)
-
> (2018年02月20日)冬場の住宅結露対策(10)
-
> (2018年02月10日)冬場の住宅結露対策(9)【内部結露とは?(その3)】
-
> (2018年02月06日)冬場の住宅結露対策(8)【内部結露とは?(その2)】
-
> (2018年02月02日)冬場の住宅結露対策(7)【内部結露とは?】
-
> (2018年02月01日)冬場の住宅結露対策(6)【表面結露と内部結露】
-
> (2018年01月29日)冬場の住宅結露対策(4)【換気と結露】
-
> (2018年01月27日)冬場の住宅結露対策(3)【結露発生のメカニズム】
-
> (2018年01月26日)冬場の住宅結露対策(2)【家具の背面結露の発生原理】
-
> (2018年01月25日)冬場の住宅結露対策(1)【家具の裏側編】
冬場の結露対策コラムの最新記事
- 02月23日 冬場の住宅結露対策(11)
- 02月20日 冬場の住宅結露対策(10)
- 02月10日 冬場の住宅結露対策(9)【内部結露とは?(その3)】
- 02月06日 冬場の住宅結露対策(8)【内部結露とは?(その2)】
- 02月02日 冬場の住宅結露対策(7)【内部結露とは?】
カレンダー
月火水木金土日
アーカイブ